「猫はコタツで丸くなる」といわんばかりの寒さが続く季節。
この季節、外出する機会はめっきり減る一方。
ましてや運動なんて御免だという声がそこら中で聞こえてきそうだ。
そんな寒さの中、田園調布のとある場所へ取材に向かった。

田園調布と聞くと高級住宅街のイメージが強いが、
実はかなりのパワースポットが存在するのはご存知だろうか。
駅から閑静な住宅街を五分も歩くと、森林に囲まれた公園が目に入ってくる。
さらに公園内は起伏が激しく、植物や樹木の多さに、山にいるような感覚になる。
その正体は「田園調布古墳群」である。
この地域一帯は四世紀後半に創られたと見られる古墳が数多く存在するスポットなのだ。
「都会の真ん中に、古墳?」とお思いになる人もいるかもしれない。
だが、都内にも港区、台東区など古墳はちらほら存在したりする。
公園に入ってまず感じるのが異常な樹木の多さだ。
公園とは思えないほどの樹木達が私を圧倒した。
また、冬真っ盛りの季節にもかかわらず、青々とした姿を魅せる森林が多く、驚きを隠せなかった。
噂では聞いていたが、正直ここまですごいとは思ってもみなかった。
もし夏に訪れたら、もっとすごいことになっているのだろう。
そんな古墳群は”宝来公園”と”多摩川台公園”の二つからなっており、
田園調布駅から多摩川駅にかけて大きく連なっている。

二つの公園を1時間かけてゆっくり、ゆっくり歩いていく中で、忙しない日常を忘れ、
自然と穏やかな気持ちになっている自分がいた。
冬の寒さでさえも心地よく感じられたのは私を出迎えてくれた樹木達のおかげであろう。
日常の生活もこんな穏やかな気持ちで過ごしていたい。
都会の目まぐるしい時間の流れに追われ、ちょっとしたことにイライラを覚え、
朝の満員電車でエネルギーを吸い取られてしまう。そんな時はまたここに来ようと思う。
そんなことを思わせてくれた。
感慨にふけっていると公園も終わりに差し掛かかり、ぽつんと神社が見えてくる。
田園調布の鎮守、多摩川浅間神社である。
この神社には、なんと多摩川を一望できる展望台があるのだが、
そこから見える景色は本当に清々しい。天気の良い日であれば富士山を見ることも可能だ。
ウォーキングを締めくくるのには申し分ないスポットである。

景色も満喫し、帰りの駅に向かう途中、じんわり汗をかいているのがとても心地良く感じた。
「休日は、日常生活を離れ、自然の中を堪能するのも悪くはない。」
そんなことを思ってもらえたらうれしい限りである。
(取材・文:上杉勢太)














